吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ブーリン家の姉妹

この手のコスチューム・プレイは好きなので、飽きずに見ることができた。絵は美しい、ナタリー・ポートマンの演技も言うことなし、なのになぜか今ひとつ深みが足りないのはなぜだろう? 構図が決まりすぎているのだろうか? 色の配置、廊下や建物と空や緑と…

フリーダム・ライターズ

荒廃する高校で悪戦苦闘し、やがて生徒たちの心をつかむ女性教師の物語。「フリーダム・ライター」とはすなわち、書くことを覚えた生徒たちのことであり、生徒に<書く喜びと自由>を教えたのはその熱血女性教師である。 こういう映画を見ると、内田樹さんの…

天井桟敷の人々

午前十時の映画祭。http://asa10.eiga.com/ こんなに長いとは思わなかった。何しろ「美しい」「すばらしい美しさだ」とかなんとか劇中で絶賛されるヒロインがちっともきれいに見えないので、たまらなく苦痛だった。調べてみたら彼女はこの映画の当時47歳。と…

ダウト 〜あるカトリック学校で〜

元が舞台劇というだけあって、極めて地味でなんの面白みもない作品、といえるかもしれない。サスペンスだのミステリーだのという惹句はまったく当てはまらない。そんなことより、この映画は主要な登場人物4人を演じている俳優の演技を堪能するためにある。か…

読書メモ

客地 : ほか五篇 / 黄皙暎著 ; 高崎宗司訳. 岩波書店, 1986 →「客地」は典型的なプロレタリア文学で、労働者たちの様子が事細かく描かれている。こういうのは好みによるのだろうけれど、わたしは面白くない。人物の性格づけなどもちっとも頭に入ってこない。…

ターミネーター4

過去のシリーズのファンを喜ばせるサービス精神に充ち満ちた本作。あの台詞もこの場面もこの設定も! み〜んな、これまでの作品からいただいております。意外な登場人物もいたりするのでお楽しみに。 これまでは、未来からやってくるターミネーターから逃げ…

スター・トレック

お馴染みのメンバーがどうやってエンタープライズ号のクルーとなったのか、その始原を描く物語。始原を問うなとはレヴィナスの言葉だったか(ラカンかな?)、しかし何事も始まりはあるもので、カーク船長の文字通りの誕生の場面など、全然知らない事実だっ…