吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

2010-06-01から1ヶ月間の記事一覧

2012

ここまでやってもらえば、もう文句なし! 一難去ってまた一難、どころの騒ぎではない、次々と襲いかかる危機また危機! これはいいですねぇ。ここまで徹底的に地球を破壊していただければ、破壊されたほうも本望というもの。いやぁ、これまで各種の映画で地…

冷たい雨に撃て、約束の銃弾を

日曜日に、父と約半世紀ぶりに一緒に映画を見に行った。かつては幼かったわたしの手を引いてくれたであろう父の腕をとりながらヨチヨチと歩く。父も老いたが、わたしとて、もうとっくに中高年なのだ。父の好きなアクション映画を選んだ。ここのところ「寝た…

フロスト×ニクソン

これほど魅力的なニクソンが存在したとは! ニクソンといえばウォーターゲート。今となってはウォーターゲート事件しか記憶に残っていないニクソンが、これほどまでに饒舌で貫禄があったとは。ロン・ハワード監督は共和党支持者だそうで、なるほど本作にはニ…

エグザイル/絆

公開中の「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」の予習のために。 いきなり銃撃戦が始まるのだが、いったい何のために撃ち合いをやっているのか全然わからない。筋が見えないものだから、誰と誰が仲間なのかもわからず、映画の文法をつかむまでに時間のかかる映画…

9<ナイン> 〜9番目の奇妙な人形〜

期待したほどの出来ではなかったのでレビューは書かないつもりでいたが、まだ上映しているし、無視するには惜しい作品なので、少しだけ感想を。 映像は素晴らしいのだが、ストーリーにひねりがなさ過ぎる。人類が滅亡した後の世界という、どこかで見た光景、…

天使と悪魔

原作本は、『ダ・ヴィンチ・コード』よりも『天使と悪魔』のほうが先に出版されたらしい。映画化は『ダ・ヴィンチ・コード』の続編が本作ということになっているから、ラングドン教授も冒頭そのような台詞を吐く。 前作では原作を読んでから見たから、原作に…

3時10分、決断のとき

去年のマイベスト10作品についてはすべてレビューをアップしたけれど、後まだお気に入り作品が30本近く残っているので、ぼちぼち書いていくつもり。 人間の誇りとはなんだろうか? 貧困のどん底にいる男にとって、自尊感情は何ものにも代え難く大切なものだ…

スラムドッグ$ミリオネア

春に見たお奨めラブコメ3作に続いて、去年見たお気に入り映画を続け3本ご紹介。すべてDVDがリリースされているので、未見のかたはどうぞ。 まずは無難なところで、本作を。いかにもアメリカ人が喜びそうな、いかにもアカデミー会員が一票を投じそうな、夢と…

バレンタインデー

DVDリリース間近のお奨め作、第3弾はこれ。前2作に比べると完成度は低い。 「ラブ・アクチュアリ」にも似た、というか、ほぼパクリ、という感の強いラブコメ群像劇。登場人物が多すぎるので、整理が大変。ゴチャゴチャしていてどうやってもうまくまとまらな…

(500日)のサマー

DVDリリース間近のお奨め作品、「恋するベーカリー」に続いては、これ。 マーク・ウェブはミュージックビデオの監督だっただけあって、スタイリッシュに弾けた作風である。一つの恋の始まりから終わりまで、出会いから別れまでの500日を描く。500日の中を何…

恋するベーカリー

今年の初春に見た映画が次々にDVDリリースされるようなので、お奨め作品を連続して3本紹介したい。まずは今年のマイベスト10入り間違いなしのコメディを。個人的にはめちゃ受けたので、ほとんどベスト1といっても過言ではない。 これぞ中高年のラブコメ。こ…

インフォーマント!

「グリーン・ゾーン」のかっこいいマット・デイモンを見る前に、かっこ悪いマットくんを見るのも一興かと。 それにしてもわかりにくい映画だ。わたしは1回半見てやっと理解できた。何がわかりにくくしているかというと、主人公の独白。マット・デイモンは食…