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吟遊旅人ピピのシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。感謝。

イット・フォローズ

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 1か月ぐらい前に見た映画なので、既に終了している映画館が多い模様だが、まだ大阪でも上映しているみたいなので、怖いもの見たさのびびんちょがりは今すぐgo!

 

 本作、ものすごく怖いものだから、途中で見るのを止めようかと思った。音楽で驚かすタイプの映画なんだ、これ。とにかく怖かった! なんでこれを観ようと思ったかな、不思議である。そもそもホラー映画が苦手なわたしが見るはずがない。でも観てしまった以上は逃げられないと腹をくくって我慢していた(;^ω^)。

 そうだ、思い出した。すごく眠かったんだけど、どうしても映画を見たくて、それならホラーにしよう、怖くて寝落ちしないのがいいな、と思ったんだっけ。思惑通り、ずっと起きていたけど怖すぎてつらかった。

 It follows. それがついてくる。セックスによって「何か」に憑きまとわれるようになる、という「感染病」がこの映画のテーマ。その「何か」は人間の形をしているけれど、人間ではない。感染した者にしか姿が見えず、「それ」はいつも違う人間の姿で現れる。不気味な姿であったり普通の人間のように見えたりさまざまだから、誰が「それ」なのかわからないところも恐怖の源。感染した者は「それ」に必ず殺されてしまうが、殺される前にほかの誰かとセックスをして「それ」を感染させれば助かる。そういう「基本ルール」が映画の初めのほうで男子学生によって語られる。その彼も感染させられた一人なんだが、なぜそういう「基本設定」を彼が知っているのか不思議だ。そもそもホスト(宿主)は誰なんだ? 最初に感染した人がいるでしょ、その人が「ルール」をどうやって知ったんだ? まあ、ありえない話なんだから細かいことに疑問を持つのはやめよう。 

 「それ」がゆっくりと歩いてくる、というのがミソで、これがのろのろと歩いて近づいてくるんだから、逃げようと思えば逃げられるわけだ。でも逃げ回るのに疲れてしまって諦めてしまう女子もいて、彼女は冒頭で惨殺死体となっている。

 いつどこで「それ」に襲われるかわからないという恐怖が支配するが、これに立ち向かう若者たちの団結が素晴らしい。「それ」に付きまとわれてパニックになっている美少女ジェイの周りにいる幼馴染たちの若者グループが、親や警察を頼らず、自分たちだけで「それ」からジェイを守ろうと寝ずの番をしたり、果敢に作戦を立てて実行したり、果てはジェイから自分に感染させようとしたり(これは男子のみ可能)、涙ぐましい友情を見せてくれる。
 こういう仲良しグループって高校生のころに経験しているだけに、わたしは懐かしいやら気恥ずかしいやら、怖い怖いと思いながらもそういうところはほほえましく見ていた。

 こういう手法の青春ものもありなんだと目から鱗が落ちる思いだが、結末は出ているのかどうか? 続編ができるかも。

IT FOLLOWS
100分、アメリカ、2014
監督・脚本: デヴィッド・ロバート・ミッチェル、製作: レベッカ・グリーンほか、音楽: ディザスターピース
出演: マイカ・モンロー、キーア・ギルクリスト、ダニエル・ゾヴァット、ジェイク・ウィアリー