吟遊旅人のシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。写真は映画.comからリンク取得。感謝。㏋に掲載していた800本の映画評が現在閲覧できなくなっているので、少しずつこちらに転載中ですが全部終わるのは2025年ごろかも。旧ブログの500本弱も統合中ですがいつ終わるか見当つかず。本ブログの文章はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC-BY-SA で公開します。

名探偵コナン 異次元の狙撃手

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 「ノア 約束の舟」の試写会まで微妙に時間が空いたので、時間つぶしに見た。名探偵コナンを見るのは久しぶり。10年ぶりかもっと? 連載開始20周年だというから、アニメ放送開始もその直後かと思われる。子どもたちが幼かったころは一緒に毎週見ていたテレビアニメだけれど、彼らが成長するに従ってもう一緒に見ることはなくなった。だから、久しぶりに見たら、知らないキャラクターが増えていたり声優が代わっていたりして驚くことしきり。 

 で、本作は、よくぞこれだけややこしい筋書きを考えたもんだと感心する作品であった。しかも最後にはぜーーーんぶコナン君が解説してくれるから、なんにも疑問点が残らない。小学生にもわかるように解説してしまうもんだから、「別の解釈」とか「違う角度から」などという余韻を残してくれない。そもそも「真実はひとつだ~っ」とコナン君が叫ぶ巻頭シーンからして違和感ありあり。「真実はひとつ」って子どもに刷り込んでもいいのかね? 人生はそれほど単純じゃないよ。 

 わたしは例によって途中で爆睡したので筋書きのよくわからない部分があるんだけれど、なんと、わたしが寝ている間に犯人が殺されてしまうという衝撃の事実があったにもかかわらず、そんな衝撃の部分を見逃してもあとからちゃんとつじつまがあう程度には全然問題なく謎解きされてしまったから、要するにその程度のお話なんであります。寝ている間に何があったのかなぁと考えるまでもなく説明されてしまいましたよ、なんという親切なお話でしょう。 

 モチーフは東京スカイツリー。これ、まだ昇っていません。それどころか、東京タワーも昇ったことがないし。あべのハルカスだって昇ってないし! 高いところが怖い毛利小五郎探偵の気持ちがとてもよくわかる。わたしも高いところが怖いので(^_^;)。 

 日米合同捜索会議の場に子どもが同席しているとか警察関係者以外も同席しているとかいうのは漫画だからいいとして、アメリカ人が自由自在に日本語を操るのも漫画だからいいとして、アメリカの元兵士たちがぞろぞろと日本に集結しているというのも漫画だからいいとして、日本国内で銃を撃ち放題ってどうよ。

 ま、それなりに面白かったです。よく眠れたし。コナンファンならぜひ見てね!

 110分、日本、2014分

監督: 静野孔文、原作: 青山剛昌、脚本: 古内一成、音楽: 大野克夫

声の出演: 高山みなみ山崎和佳奈小山力也福士蒼汰茶風林緒方賢一