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吟遊旅人ピピのシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。感謝。

ザ・コール 緊急通報指令室

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 わたしが去年見た中で一番怖かった映画。このスリルとサスペンスは一級品。

 コールナンバー911は日本で言うところの110番。911のオペレーターを描いた初の映画だという。これを見てわかることは、911オペレーターは単なるオペレーターではない。ある意味、現場の警官よりも高度な知識と理性と判断力を要求される、過酷な仕事だ。主人公はベテランオペレーターのジョーダン。彼女には同じ警官仲間の恋人がいて、その関係は良好。今夜もデートの予定だった。ところが彼女が受けた一本の電話ですべてが吹き飛ぶ。ささいな判断ミスによって少女を死なせてしまったためにトラウマにとらわれてしまうジョーダン。

 たった一度のミスも許されない過酷な仕事、その仕事でミスをして、助けを求めてきた少女は誘拐犯に殺されてしまった。もう第一線での仕事はできない、と諦めて後進の指導に当たっていたある日、またもや911に「拉致されて車のトランクに監禁された」と叫ぶ少女の救助を求める電話がかかってきた。今度こそ、少女を助ける! その思いにかられたジョーダンは必死になって少女とのコンタクトを続ける。果たしてジョーダンは少女を助けることができるのか? 犯人は誰なのか、何が目的なのか、その姿があらわになるにつれ、観客の恐怖も募る。

 状況の設定が巧みで、次々に一難さってまた一難が訪れる事態も説得力があり、実にリアルだ。また監禁されている少女を演じたアビゲイル・ブレスリンが実にうまい。「ママに伝言して。大切に育ててくれてありがとうって」と泣きながら訴える場面ではこちらももらい泣き。トランクに監禁されるという極限の恐怖体験にパニックになりながらも、ジョーダンの的確な指示によって少しずつ落ち着きを取り戻していく。それにしてもさまざまな小技が効いた映画だ。これでもかこれでもか、と畳み掛けてくるスピード感も素晴しい。

 映画はラストに向かって猟奇犯罪の異様な様相を呈してくる。そして驚くべきラストへ。あの終わり方、あれでいいんでしょうか。ちょっと納得できないんだけど…。

 音楽の効果抜群。効かせすぎかも。

THE CALL

94分 、2013、アメリカ

監督: ブラッド・アンダーソン、脚本: リチャード・ドヴィディオ、音楽: ジョン・デブニー 

出演: ハル・ベリーアビゲイル・ブレスリン、モリス・チェスナット、マイケル・エクランド、マイケル・インペリオリ、