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吟遊旅人ピピのシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。感謝。

グランド・イリュージョン

 マジシャン4人がその技を使って銀行強盗やらFBIの金を強奪するやらの大犯罪をやってのける、という痛快アクション。巻頭からいきなり「メンタリスト」が中年夫婦を催眠術にかける場面が展開し、あっという間に4人の手品師の驚くべき技を紹介していく導入部からグイグイ引き込まれていく。あとはずっとテンポよく進む展開に眠気も一切吹っ飛ぶ。


 メンタリストとは、催眠術や心理学の理論を応用して他人の心を読んだり暗示にかけたりするマジシャンのこと。これを強面のウディ・ハレルソンが演じるからまた怪しげで面白い。彼はなんでも演じられる器用な役者だ。四人組のボス役が若いダニエルで、演じたジェシー・アイゼンバーグが「ソーシャル・ネットワーク」のときとまったく同じ演技。彼はこの、早口で皮肉な物言いをする生意気な若造というキャラで押し通すのだろうか。あとの二人は脱出の女王ヘンリーと、手先の器用なアクション男ジャック。彼らを追うFBI捜査官がマーク・ラファロ、相変わらず顔が濃い。マーク・ラファロ演じるディラン刑事の助っ人役としてフランスからやってきたインターポール捜査官がメラニー・ロランって、それは美人過ぎるでしょ。


 物語は二転三転、マジシャンたちが仕掛けたマジックが見事に花を開き、彼らが強奪したお金をめぐってFBIの操作網が狭まっていく。と思えばまた新しい犯罪が! さらにそこに絡むのは、マジックの種明かしを生業にしている老人
サディアス(モーガン・フリーマン)。FBIの捜査に協力するサディアスの目当てはもちろん、金。


 四人組は“フォー・ホースメン”というチームを名乗り、ラスベガスの舞台で衆人環視のもとにフランスの銀行の金庫破りをやってのける。その見事な手練手管には驚くばかり。どうやったの!?ともちろんものすごく不思議で、謎を明かしてほしいとおもう観客の期待にこたえて種明かしをするのはサディアス。ところが、四人組の裏で彼らを操っている人物の正体がわからない。ひょっとしてサディアスじゃないの。それとも、美人捜査官? 怪しい人物は何人も登場し、誰も彼もが怪しいと思えてくる。


 台詞のひとつずつに巧妙な伏線が張られていて、その回収の仕方が見事。映画というものがそもそもイリュージョンなんだから、映画の中であっというようなマジックを見せられてもそれはそれで、まあそんなこともできるかな、と思えるが、それでも「マジックに騙されていることが快感」と思えるから、映画ファンというのは素直で良い人種です。


 強引なタネも、ご都合主義なストーリーもすべて、「映画なんだからいいんじゃないの」と観客を丸め込めるだけの魅力を持った作品。アクションシーンの豪快さもよろしい。何にも考えずに騙されて楽しい映画。


 最後に用意された、NYを舞台したビルの屋上でのイリュージョン・シーンは圧巻。光の洪水に息を呑み、花火の炸裂のような映像に酔いしれよう。いずれにしてもこれは大スクリーンで見るべき作品。

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グランド・イリュージョン(2013)
NOW YOU SEE ME
上映時間 116分
製作国 フランス/アメリカ
監督: ルイ・ルテリエ
製作: アレックス・カーツマン
ロベルト・オーチー
ボビー・コーエン
製作総指揮: ボアズ・イェーキン
マイケル・シェイファー
スタン・ヴロドコウスキー
脚本: エド・ソロモン
ボアズ・イェーキン
エドワード・リコート
音楽: ブライアン・タイラー
出演: ジェシー・アイゼンバーグ J・ダニエル・アトラス
マーク・ラファロ ディラン・ローズ
ウディ・ハレルソン メリット・マッキニー
メラニー・ロラン アルマ・ドレイ
アイラ・フィッシャー ヘンリー・リーブス
デイヴ・フランコ ジャック・ワイルダー
コモン エバンス
マイケル・ケイン アーサー・トレスラー
モーガン・フリーマン サディアス・ブラッドリー
マイケル・ケリー
デヴィッド・ウォーショフスキー
ジョゼ・ガルシア
ジェシカ・リンジー
ステファニー・オノレ
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