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吟遊旅人ピピのシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。感謝。

ボーン・レガシー

 マスコミ試写にて8月初めに観た作品。すでに相当部分を忘れている(汗)。

 「ボーン・アイデンティティ」シリーズの番外編として製作された作品だから、当然にもボーンシリーズを観ていないとお話になりません。以下、感想を思いつくままに。

  • マニラのアクションシーンは圧巻。タンデムでのバイクのカーチェイスはまさに神業。どうやって撮影したのかと思うほどの迫力だ。
  • 前シリーズの撮りかたを基本的に踏襲している。カット割りの多さとスピーディな編集、手振れの臨場感溢れるカメラ。ただし、前作シリーズがあまりにも手振れがひどかった点は改善されている。
  • レイチェル・ワイズが路地を走り、ジェレミー・レナーが屋根の上を走る逃走場面は面白い。最近、屋根の上での追走劇が流行りなのか、こういう場面は既視感が強い。「三銃士」とか。ゆえに今回は地上と天上とを同時並行で描いた点に工夫のあとが伺える。
  • アクションに凝った分、知性を刺激する部分がほとんど無い。わりとインテリにもウケがよかったのではないかと思われる前作シリーズよりは一般ウケを狙ったか? さもなくば、もはやCIAの陰謀というお話は陳腐に過ぎず、これ以上の展開が無理だったのかもしれない。
  • 科学者が研究にだけ没頭してあとは知らないという態度を取る点については、いくらレイチェル・ワイズが美人でも許せない。「学会報告もできない、誰にも研究内容を話せない。それでも国のためだと思って研究に没頭してきた」という言い訳は通用しないだろう。
  • 記憶を操作してアイデンティティを喪失するジェイソン・ボーンのシリーズとは違って、今回は薬によってDNA操作して人間改造を試みる。前作シリーズが記憶とアイデンティティの問題に切り込んだのに対して、今回は肉体改造というわかりやすいお話になっている。

THE BOURNE LEGACY
アメリカ、2012、135分
監督・脚本:トニー・ギルロイ、製作:フランク・マーシャルほか、音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード
出演:ジェレミー・レナー、エドワード・ノートンレイチェル・ワイズジョーン・アレンアルバート・フィニー、デヴィッド・ストラザーン、スコット・グレン