吟遊旅人ピピのシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。感謝。

きみに読む物語

 ライアン・ゴズリング・シリーズ、最後はこれ。
 こんなベタな話、とか思いながら最後は落涙。ライアン・ゴズリングがブレイクした作品として有名なのだが、今頃やっとDVDで鑑賞。なるほどブレイクも納得のいい男ぶり。
 

 認知症とおぼしき老婦人のもとに毎日のように見舞いにきては、とあるラブストーリーを読み聞かせる老人の名はデューク。1940年に始まるそのラブストーリーを聞きながら、老婦人は「いいお話だわ、続きを聴かせて」とせがむ。「続きはまた明日ね」とデュークは言うが、おそらく毎日毎日同じ話を読み聞かせているのだろう。彼女の記憶がもたないために何度も繰り返されるラブストーリーは、南部のお金持ちお嬢さんと肉体労働に従事する貧しい青年との身分違いの悲恋。戦争を挟んで二人の恋は燃え上がるが、親の反対で引き裂かれ…というお決まりの悲劇。波乱万丈のこの恋の行方はどうなるのか。


 映画の原作となった小説は男性が書いているが、物語は女性目線。これを見て感涙するのは女性観客だろう。若い頃のラブストーリーだけなら凡作もいいところだが、老人たちのお話にしたのが感動を生むもと。とはいえ、かなり早くからラストが読めてしまうので、小出しにした伏線の効果がさほどでもない。ストーリー全体としてみると小細工があったり無理な設定があったりするけれど、ところどころで胸に沁みる台詞があるので、けっこうウルウウルしてしまった。「一緒にいるとすぐに喧嘩してしまうけれど、それでも一緒にいたい、20年後、30年後に一緒にいたいのは君だ!」なんていう台詞は泣かせる。こういうことを言われる女は幸せだ。


 ただ、レイチェル・マクアダムズが気に入らない。ライアン・ゴズリングが一目惚れするほど魅力的とは思えない。ライアン・ゴズリングはこういう役でブレイクしたからか、この後もちょっと癖のある役が続く。

 ベタな話でも勢いで押せば観客は感動してしまう、という典型例な作品。いやほんま、嵌められました。(レンタルDVD)

THE NOTEBOOK
123分、アメリカ、2004
監督: ニック・カサヴェテス、製作: リン・ハリス、マーク・ジョンソン、製作総指揮: トビー・エメリッヒほか、原作: ニコラス・スパークス、脚本: ジャン・サルディ、ジェレミー・レヴェン、音楽: アーロン・ジグマ
出演: ライアン・ゴズリングレイチェル・マクアダムスジーナ・ローランズジェームズ・ガーナージョーン・アレンサム・シェパードジェームズ・マースデン