吟遊旅人ピピのシネマな日々

歌って踊れる図書館司書、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の館長・谷合佳代子の個人ブログ。映画評はネタばれも含むのでご注意。映画のデータはallcinema から引用しました。感謝。

96時間

 ダイハード親父のノンストップアクション。何にも頭を使いません。とにかくひたすら肉弾戦、めったやたらと人を殺し、やりたい放題。極悪犯罪人もひどいけれど、誘拐された娘を救おうとする父親のほうもたいがいひどい脱法行為の数々。こんなことでいいのでしょうか。とにかくすさまじく「ありえない」、アドレナリン放出映画でございます。すかっとするから、疲れているときにはいいでしょう。


 ハリウッド映画かと思ったらフランス映画。リュック・ベッソンが製作と脚本。なるほどぉ。リーアム・ニーソンって背が高いだけじゃなくて、あんなすさまじいアクション場面もちゃんと演じられたのですね、すごいです。元CIA工作員も今は引退して、離婚した妻と娘が暮らす家の近くに引っ越してきて、「とにかく娘に会いたい」一心で、まともに職にも就かない。目の中に入れても痛くないほどかわいい娘は17才。フランスへ旅行するというので、父は心配でたまらない。「パリへ行くだってぇ! 危険だ!」あのねぇ、アメリカより危険なところはないとわたしは思いますよ(偏見か)。


 で、父親が心配した通り、娘は誘拐されてしまって、アルバニア出身のマフィア組織によって売り飛ばされてしまう。96時間以内に救出しなければ麻薬中毒にさせられてもう二度と見つけることはできないだろう…。96時間! さぁ〜〜っ、ここで俄然、特殊能力を持つ父がパリまで飛びます。やっつけます、悪者を次々とぼこぼこにしてばんばん殺してとにかくひたすら我が娘だけを助けるのである。ほかにもいっぱい誘拐された少女たちがいるのにそれはほとんど全くほったらかしで、とにかく娘を救いたい!


 鬼の一念、岩をも通す(あ、女の一念だったっけ?)。てなわけで、不法違法無法の限りをつくしたこの親父、こんな無茶苦茶をしてなぜ罪に問われないのかとっても不思議です。まあ、とにかくありえないアクションシーンの連続、後半は怒濤の進撃、強い強い強いお父様、あなたが神様です。


 とにかく何も考えず、ただ口をあんぐり開けて楽しみましょう。細かいことをあれこれ突っ込んじゃダメ! そういう映画じゃないんだってば!

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TAKEN
93分、フランス、2008
監督: ピエール・モレル、製作・脚本: リュック・ベッソン、共同脚本:ロバート・マーク・ケイメン、音楽: ナサニエル・メカリー
出演:リーアム・ニーソンマギー・グレイスリーランド・オーサージョン・グライス、デヴィッド・ウォーショフスキー